大正15年1月6日
1月6日(水曜日)、午前8時40分出勤。
本日、元厚木税務署庁舎払い下げ金578円70銭を、東京税務監督局に払込んだ。静岡県への米代を融通した。
午前11時頃、山下別荘に滞在の東久邇宮殿下を奉伺した。
午後4時10分に退庁した。
解説
元厚木税務署庁舎の払下げ事案は、岡田前町長から宮代町長への引継ぎ事項でした。大磯税務署の庁舎を拡張し、署員住宅を新設する計画でした。払い込んだのは、その代金と思われます。しかし、「静岡県の米代を融通」との但し書きが付いています。実は、関東大震災の際に、静岡から救援物資として米などが届いたのですが、後に代金が請求されていたことが、前岡田町長辞任の時に引き継いだ帳簿の記録から分かっています。そこには「静岡県に支払うべき代金」として用意した金額が書かれていました。それを融通したのだと思われます。
また、今日の小見助役は、山下別荘に御機嫌伺いに出向いています。東久邇宮殿下と書いていますが、彼はまだフランスに滞在中なので、これは「妃殿下」の書き間違いと思われます。町長や助役らが駅で送迎をしたり、滞在先に挨拶に出向くことは、当時の皇族に対する対応として当たり前の事でした。聡子は明治天皇の皇女でしたので、特に丁寧な対応をしたのでしょう。























更新日:2025年11月28日