大正14年2月4日
2月4日(水曜日)、午前8時30分出勤。
午前11時頃、岡田町長は高麗より旭村に通じる道路の件について、高麗地区と旭村役場ヘ行き、関係者と面談した。善後策を講じつつある。午後3時頃に帰場され、高麗地区より耕地整理組合に提出された書類を小生に預けられた。
午後1時頃から、関西方面の小学校への視察員を町役場に召集した。視察員は、大内留吉・奥野増蔵・浅沼房吉・霜島校長及び渡辺廣三であり、渡辺氏は欠席した。種々打合せをして、明日5日、午後6時頃の大磯駅発の列車で出発ということになった。
午後3時半頃、大磯銀行預替の件について、2名が来場し、岡田町長に面談した。午後4時頃に退場された。
午後5時に退庁した。
解説
高麗から旭村に通じる道路の件については、一昨日の2日に旭村の村長と関係者が来場しましたが、今日は岡田町長が旭村へ出かけて行きました。話し合いが続いているようです。耕地整理組合とは、明治32(1899)年に耕地の生産性を高めるために制定された耕地整理法に基づき、土地所有者らで構成された法人で、耕地の区画変更や土地の改良などを進めました。その後、灌漑や干拓なども国からの補助を受けて行うようになっていきました。
さらに今日は、大磯銀行の預金の預け替えについて、町長と関係者の面談が行われたようです。大磯銀行は、明治33(1900)年に地元の資産家らによって設立された銀行でしたが、主な業務が近隣の住民への個人融資だったため関東大震災で打撃を受け、すでに営業を停止していました。駿河銀行から買収の話が来ていますが、今後どうなるのでしょうか。
また、明日、議員らが関西方面へ小学校視察に出かける予定です。具体的なことは書かれていませんが、震災で全壊した小学校の校舎を建て直し、新たな学校を造ろうとしていた時期ですので、参考にするための視察と思われます。
更新日:2025年01月07日