大正14年7月4日
7月4日(土曜日)、 午前7時30分出勤。
本日海水浴場開きにつき、午後8時30分、照ヶ崎海岸に出張し、余興設備とその他の件に従事した。
午前10時から、例年通り南北海岸において神官祈祷式があった。諸官署長・各町会議員・町長・助役・各区長・旅亭組合惣代・海水浴場出方等の礼拝があった。終了後、弁当の饗応があった。余興としては、素人相撲・太神楽・幇間踊等があって盛況を極め、当日は天候も晴朗だった。前例未聞の壮観であった。
午後7時頃、禱龍館において町長以下助役・海水浴場委員・役場吏員等の夕食があった。
午後9時頃に退場し、帰宅した。
解説
今日は海水浴場開きでした。関東大震災は、町の経済を支えていた海水浴場にも大きな被害をもたらしました。海岸の復旧は言うまでもなく、その後の客足の復活のために、町は様々な工夫をしていました。この年は、例年通りの祈祷・祝宴の他に、賑やかな余興を行っています。日誌を見る限り、小見助役は、渡辺書記や担当議員と共にこの計画に当初から関わっていたようです。「天気晴朗」「前例未聞の壮観」と書いているところに、準備に力を注いだ小見助役の思いがあらわれているようです。
更新日:2025年06月04日