大正14年7月14日
7月14日(火曜日)、午前7時50分出勤。
午前10時頃、警察署より注意があり、渡辺主任書記と共に高野澤部長と同行し、海岸へ出張した。南浜海水浴の無料更衣所女子部の葭簀を二重にすることを命ぜられた。午後11時40分に帰場の上、町長に復命した。
午後1時から町会議員一同を召集し、関東銀行開店にあたっての預金について協議した。出席者は宮代喜・柳田・鈴木・真壁・曽根田・山梨・中西の7名だった。協議の結果、担保相殺次第で一時見合わせる事とした。
午後5時から禱龍館にて、海岸防波堤上の簡易食堂開業式に招待を受け参加した。町長以下吏員一同・町会議員一同、議員側の出席者は柳田・宮代喜・宮代師・鈴木・真壁・安部川・中西・山梨の8名だった。議員側は同実費弁償より30円、町長より10円、助役より5円、収入役より5円、合計50円を祝儀として禱龍館に送った。吏員はその内にて、午後8時に散会し、すぐに帰宅した。
解説
関東銀行は、大磯町にも支店がありましたが、関東大震災により営業所が倒壊し、その後の経営不振により大正13(1924)年11月25日に休業しました。ここでは、大磯支店を再開することについて相談したものと思われます。
大震災後の漁港・海水浴場の復旧は順調に進み、防波堤上に禱龍館が町の許可を得て簡易食堂を開きました。今日はその開業祝賀会に町長や町会議員が招かれたようです。盛況のうちに終わったのでしょうか。
参考
『大磯の今昔』九、p104~106
更新日:2025年06月19日