大正13年2月22日
2月22日(金曜日)、午前8時50分出勤。
出勤の途中、昨日受領した西小磯の大磯漁業組合との契約金を、区長の柳田良平氏に渡した。
午後12時22分、東宮殿下・同妃殿下が神武天皇御陵並びに明治天皇御陵・照憲皇太后御陵をご参拝されるため、大磯駅をご通過、奉送迎した。29日午後1時25分、御還幸のため大磯駅を通過される予定。
本日、小学校火災保険に加入する予定(4万円位)のため、午後3時頃、藤田町長は小学校へ行かれた。午後4時半頃帰場の上、帰宅された。同時刻に退庁した。
解説
小見助役は出勤前に、昨日大磯漁業組合から預かった契約金を、無事西小磯区長に渡し終えました。
東宮と東宮妃は、神武天皇陵等を参拝するために大磯駅を通過しました。還幸(正しくは還啓)は1週間後の29日の予定で、大磯駅を通過する時刻も知らされています。駅での皇室の奉送迎も大切な仕事でした。当時の東宮は後の昭和天皇(裕仁)で、東宮妃は香淳皇后のことです。
注:東宮とは、皇太子の居所のことで、転じて皇太子を意味します。
小学校の火災保険金は4万円位、現在の金額に換算する(2月21日の解説参照)と、約1億356万円です。火災保険の契約内容は詳しくわかりませんが、これから小学校の建設を控え、建築費と保険料とで多額のお金が必要となってきます。5年間にわたり、毎年県から資金を借りて建設することになります(関東大震災特集16)。
更新日:2024年02月22日