大正14年2月9日
2月9日(月曜日)、午前8時20分出勤。
午前10時、岡田町長は平田町議と共に、厚木町小学校並びに同旧税務署建物を踏査するため出張した。
渡辺書記は、午前11時30分に早退した。
本日、藤田前町長より慰労金500円に対する謝状が、各町会議員に発送された。
本日、相模漁業株式会社の漁場で、鰤約700尾の漁獲があった。1尾5円ほどで、今年の初漁だった。
本日、岡田町長の職印を預かった。午後1時、町長職印を二宮書記から受け、即時封緘した。
午後4時、宿直の小見金作氏に托し、町長は自宅を届け出た。
午後5時半頃、町長が来場される前に退庁した。
解説
町では、前年暮れから浮上した税務署の移転問題に関連して、合併のため使われなくなった厚木税務署の建物を買い取り、町内に移築する計画を立て、陳情書を提出していました。今日は、町長自ら建物を見に行っています。
また今日は、定置網漁の鰤が大漁だったようです。港も漁場も震災から復興してきた頃です。定置網漁は、町の経済を支える大事な産業の一つでした。助役日誌には、この他にも鰤漁に関する記録が見られ、漁獲量が町にとって重要だったことがわかります。
参考
鈴木昇『大磯の今昔』9、p130~133
更新日:2025年01月07日