大正13年11月1日
11月1日(土曜日)、午前8時出勤。
本日は、摂政宮殿下が演習御統裁のため石川県下に出張なされるので、停車場で奉送迎をした。
本日、北本町区長の鈴木氏が来場され、駅落成式について質問があった。
午後0時30分に退庁した。
解説
摂政宮殿下とは、皇太子裕仁(後の昭和天皇)のことです。100年前の当時陸軍は、毎年国内各所において実戦形式の特別大演習を行い、天皇が大元帥として統裁しました。この年は、加越地方(現在の石川県、富山県)で行われたと記録されています。この頃すでに大正天皇は健康状態が悪化して統裁できず、摂政の皇太子裕仁が代理を務めざるを得なくなっていたことがわかります。
また、この日の欄外に、「この日より9時始め」と書いてあります。当時は季節ごと(3月1日・7月11日・9月11日から)に勤務時間を変更していたのですが、この年の7月1日に改定があり、切り替わる日付が変わりました。(4月、9月、11月のそれぞれ1日からに変更)変更初日にあたるため、記録しておいたのかもしれません。今日から勤務時間は、月曜日から金曜日は午前9時から午後4時、土曜日は午前9時から正午までです。
更新日:2024年10月10日