大正13年5月19日
5月19日(月曜日)、午前8時30分出勤。
午前10時、藤田町長は、出勤早々土木派出所(大磯)出張員が来場し、防波堤の件について会談した。同時に漁業組合雇いの宇留島氏を役場に召集し、申合せをした。
本日、渡辺定吉書記は、東京へ行く用があるため早退。長島書記は、病気欠席。
午前9時頃より加藤書記は、台町・裡道・茶屋町方面に清潔方検査に出張した。
午後4時10分一旦退庁。
午後7時より県会議員総選挙について藤田町長より町会議員並びに区長一同を役場会議室に集め候補者の件について協議した。結果、立候補した郷土久蔵氏を推薦することとなった。すぐに、交渉委員を選挙し、 渡辺・二宮・奥野、区長側鈴木・加藤の5名が当選し、郷土君の自宅を訪問した。
訪問したところ、郷土君は即答がなく、熟慮したうえで、明日挨拶をすると述べられたとのこと、交渉委員より報告があった。藤田町長から郷土君の回答を得るには如何なる方法を執るべきかについて協議があった。先決問題として中郡南部の反対に対し、国府・吾妻・旭・土澤等の各村役場を訪問することに決定し、午前2時頃(5月20日)散会。協議会用に茶菓2円、蕎麦20を購入。
帰宅したのは午前2時半頃となった。
解説
この日は大掃除が台町、裡道、茶屋町で行われ、加藤書記が出張しています。
県会議員総選挙に立候補した郷土久蔵は、大正12年8月1日に開かれた県会議員改選の候補者選定のための協議会にて候補者に選ばれた人物です。この県会議員選挙に関する協議会は数日わたって続きます。先決問題の中郡南部の反対はどのようなものだったのでしょうか、詳細は不明です。ちなみに、この県会議員選挙は関東大震災のため、延期になっていました。
更新日:2024年04月25日