大正13年3月25日
3月25日(火曜日)、午前8時30分出勤。
午前10時から大磯小学校の卒業証書授与式に参加。
昨日藤田町長より本年度の家屋調査の執行を命じられた。
宅地租滞納の件で、金2円19銭を立替て納付した。
憲兵平塚分隊長が撤退の挨拶に見えた。町長と面談され、午後2時30分に退場した。
午後3時半頃、藤田町長は佐藤書記と共に当町の憲兵駐屯所へ出張。駐屯所建物管理を依頼されたため、引受の相談をする。午後4時30分、帰場。
本日は定例の復興会の日であったが、欠席者が多いため、延期の通知を出す。
午後5時頃、町長と共に退庁。
解説
宅地租の税金を役場で立替て納付したとの記載がありますが、経緯の詳細は不明です。
憲兵隊が撤退することにより、3月14日に撤退延期と憲兵分遣所の払下げの請願書を出しました。この請願書は、日誌に写しが書かれていましたが、『大磯町史』3、p.645にも掲載されています。治安がまだよくなかったのでしょうか。若干名でも駐屯して欲しいと訴えていました。
また、平塚分隊長から憲兵駐屯所建物管理を依頼されていますが、建物は木造平家波型亜鉛引鉄板葺4棟と付属雑種構築物で、総面積57坪5合(寝室28坪、事務室12.5坪、馬小屋15坪)だったようです。
参考
鈴木昇『大磯の今昔』(九)、p.89
更新日:2024年03月25日