大正13年2月15日
2月15日(金曜日)、午前8時50分出勤。
荒地免租願を受付け。
赤十字社・愛国婦人会の書類を、栢木主任書記より預かる。
午後1時、町長は土木派出所へ、防波堤の件で出向かれた。
復興会を召集したが、欠席者がいたため、明日16日に延期する。
午後5時半頃、町長と共に退庁。
解説
荒地免租とは、地租条例に定められた、天災によって被害を受けた土地について、一定期間租税を免除する制度です。関東大震災で被災した土地にも適用されました。荒地免租願を受け付けたという一文にも、震災の影響がうかがえます。
町は、震災で被害を受けた大磯港と海岸の復興について、資金と技術的な援助を県から受け、復興工事を行う計画でした(関東大震災特集14参照)。そのため、たびたび県の出先機関である土木派出所に出向いているようです。
参考
租税史料室 平成25年度特別展示「災害からの復興と税」
更新日:2024年02月15日