大正13年6月5日
6月5日(木曜日)、午前8時50分出勤。
本日、雇書記の渡辺半七は病気欠席届を出した。
午後0時30分頃、長島書記と共に、統監橋の応急手当を施すため、同所へ出張した。学校の古材をもって、小巻の人夫2人を雇い、従事させた。
午後2時半頃帰場した。
午後2時40分、藤田町長は中郡役所へ出かけた。用件は不明である。
税務署員2名が来場し、所得税に関する財産(不動産)調査をした。
午後4時、藤田町長は帰場し、すぐに帰宅された。同時に退庁した。
解説
震災で壊れた小学校の古材を利用して、橋の修復をしています。4月24日の日誌には、町長が古材の選抜場に出かけたと記録されています。震災で壊れた校舎から、まだ使える材料を選び出して利用していたことがわかります。現在では、古材の再利用は少なくなっていますが、当時は当たり前のことでした。
小巻とは、山王町で建築業を営んでいた業者で、小学校の修復工事を請け負っていました。
更新日:2024年05月08日