大正12年9月26日

更新日:2023年09月26日

助役日誌

9月26日(水曜日)、午前7時30分出勤。

午前9時頃、平塚火薬廠へ発動力精米機を返却するため、出張。お礼を述べ、明日27日にモーターを返却する旨、伝える。

午後2時半頃帰場の上、町長に復命する。 帰途、平塚町役場へ立寄り、加藤由蔵氏に面会。花水川の渡船費用の割当分を請求する。

本日は第2回目の外米配給の頒布のため、各区長に引渡す。

午後3時頃、三宅・郷土両氏が来場され、町長と密談される。同時に小巻甚三郎氏を呼寄せて、小使室の立直しの件を委託する。

午後5時過ぎに退庁。

大磯警察署の日誌

9月26日(水曜日)晴

警察部へ出張
稲富巡査は主計事務・その他機密事務のため、午前6時に警察部へ出張し、午後5時に帰署した。

召集
午前9時から昨日の残員全てを召集し、署長から昨日と同様の訓示があった。署員を督励した。

窃盗犯人の取調べ
流木窃取の未遂事件で、関係者17名を平塚町警部派出所に召喚して取調べた。その上で、各請書を取り、在宅を命じた。

開業の奨励
理髪店や銭湯は、保健衛生上重要な業務であり、至急、店舗の修復工事を進め、迅速に開業に努めるよう警告した。

解説

注意

記事をお読みいただく上での注意点は、大正12年9月1日の記事にまとめましたので、ご覧ください。

平塚の海軍火薬廠へ精米機を返却し、その帰り道、平塚町役場へ寄っています。花水川の渡船費用は平塚町とで分担しているようです。花水川渡船は夏の大磯海水浴場への観光客呼込みで始めたものでしたが、震災で役に立ちました。

警察署の日誌によると、流木の窃盗未遂事件で取り調べがありました。傷んだ家屋の補修に使ったり、あるいはまとめて売ってしまったりする人もいたのかもしれません。これは、占有離脱物横領罪といい、漂流物の横領も罪に問われます。

理髪店と銭湯に、修繕してすぐに営業を再開するよう警告が出ていますが、地震の後は、井戸も濁るなど大変難しい状態であったのではないかと思います。再開の警告があるとは、正直、驚きました。

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