大正12年8月16日
8月16日(木曜日)、午前7時50分出勤。
本日、加藤収入役が欠勤のため、収入事務を取り扱う。その他、普通事務及び戸籍謄抄本に従事する。
午後3時10分退庁。
退庁後海水浴場を視察した。本日、海水浴場は、更衣所が休みであった。漁業が例年の休日で、保護人一同が出勤しないためである。特に、海水浴場の事務所に役場の吏員2人を派遣し、海水浴客の監視を厳重にした。問題は発生しなかった。
午後5時頃、野辺送りを行い、午後6時半頃帰宅した。
解説
前日の記事にあったように、この日は休漁日であったため、漁師である海水浴場の保護人(ライフセーバー)は出勤しませんでした。そのため、役場から職員を代わりに派遣し、監視役を担いました。
例年8月16日は、大磯では地獄の釜の蓋が開く日といい、漁には出ないで、終日仕事を休みました。前日、出方(海水茶屋経営者)と漁業組合は海水浴場を休場にせよと申し入れしてきましたが、町としてはこの海水浴シーズンに海水浴場を休みたくはありません。「問題は発生しなかった」と事故がなかったことに、ただただ安堵します。
実は前年の日記にも同じ記述がありました。ご参照ください。
参考
『大磯の民俗』(二)、p.204
更新日:2023年08月16日