大正11年8月16日
8月16日(水曜日)、午前7時50分出勤。
戸籍謄本に従事した。
午後3時41分、西小磯の除隊兵士添田市五郎を停車場に迎える。添田氏に同行して帰宅する。
今日は、海水浴場の出方の保護者が出場しなかったことにより、海水浴場の事務所の長島書記が、極力保護した。
解説
小見助役は戸籍謄本の業務に従事した後、軍隊から帰ってきた添田市五郎を迎えに行き、そのまま帰宅しました。
「出方」(現在の海の家の経営者を指します)で、「保護者」として従事する者がいなかったため、長島書記が担当しました。
保護者とは、今でいう海水浴場のライフセーバーのことだと考えられ、つまり、監視員が不在になってしまったということでしょう。そこで、海水浴場の事務所の当番として派遣されている、町役場の書記が担当したということです。しかし、不慣れであったのでしょう。「極力」という言葉にその心情がうかがえます。
更新日:2022年08月16日