大正12年2月12日
2月12日(月曜日)、午前8時30分出勤。
今日も栢木書記が病気で欠席。
追加切符の記入に従事する。
藤田町長が私用のため午後2時半に早退した。
茶屋町火の見改築(金骨)落成につき、二宮組頭と共に実地踏査をする。
町谷塚越にある指定橋梁竣功につき、金16円90銭を受け取り、請負師の二挺木竹次郎に払い渡した。
明日13日、伊達侯爵の薨去による告別式に参加するため、東京市芝区白金三光町の邸宅へ出張する予定。
午後4時退庁する。
解説
「追加切符」とは、追加で納税を求めるために発行される通知のことです。
茶屋町の火の見櫓が完成しました。「金骨」とありますが、鉄骨造りを意味するのでしょうか。
また、「町谷塚越」の指定橋梁も完成しました。「町谷(町屋)」「塚越」は西小磯の小字(地名)で、大磯町郷土資料館がある県立大磯城山公園の付近、東側にあたります。公園の東側の出入り口(第二駐車場がある方)から出て、国道一号の方へ向かうと途中に血洗川がありますが、その川に架かる橋は今でも「町屋橋」と言います。
「伊達侯爵」とは、幕末の四賢侯の一人伊達宗城を輩出した宇和島藩伊達家の系譜を継ぐ伊達宗陳を指します。正確な没年月日は、大正12年2月7日です。小見助役の日誌には、2月8日に薨去の記事が書かれています。
更新日:2023年02月12日