大正11年5月4日
5月4日(木曜日)、午前8時出勤。
町役場庁舎内で、郵便局長会議があった。
休職していた小学校訓導の鈴木正健氏が、中郡の金田小学校校長に就職され、町役場に就任挨拶に来られた。
倉橋氏が来場。有村氏に対する埋め立て地の件について、藤田町長と密談した。藤田町長は私に対し、役場の要求は倉橋氏も異議のない状態なので、回答を延期するという話だったと言われた。
午後4時10分退庁。
解説
この日は、役場庁舎内で、近隣の郵便局長等の会議が開かれました。2年前の1920年(大正9年)に、大磯駅前に新築移転したばかりの町役場庁舎には、それ以前の建物と違って、町議会用の広い集会室がありましたので、このような利用もあったことがわかります。
町長と密談したのは倉橋兵次郎。駅の裏山側にあった旅館・長生館の経営者で、埋立て地に関する件で有村国太郎と前月から対立関係にありました。(4月19日初出)この件は、この後も日誌に度々記述があり、県土木課や町議会を巻き込み、長引いて行きます。
更新日:2022年05月04日