大正11年5月3日
5月3日(水曜日)、午前9時20分出勤。
出勤前に用事があり遅刻した。
戸籍謄抄本事務に忙殺した。
大正11年度前半期県税を完納した。
今日から春季大清潔法を施行。高麗地区から開始の予定だったが、雨天のため延期した。
午後4時10分退庁。
解説
上下水道がまだ完全には整備されておらず、糞尿や廃棄物の処理も地域によって差があるなど、衛生環境が良くなかった100年前の当時は、腸チフス・コレラなどの感染症が度々まん延する時代でした。 日誌の記述から、この年は大磯町内でも、前月から腸チフス患者が続発していく様子がわかります。(4月27日)
大清潔法は、衛生環境を改善するための知識や技術の普及を目的として実施され、春と秋の2回行われていました。具体的には、寝具や建具・畳を日に干して殺菌する、床下を掃除する、下水への消毒薬の散布などが行われたので、雨天延期になったのでしょう。更に、役場の担当吏員が実施状況を確認して回りました。その様子は後日5月6日・8日の日誌に記述されていきます。
更新日:2022年05月03日