大正11年4月23日
4月23日（日曜日）、休日。
午後0時30分、英国皇太子殿下が大磯駅を御通過されたため、奉送した。中郡長・町長・学校長・在郷軍人・その他が奉送。
午後0時40分、帰宅。
解説
前年に後の昭和天皇となる当時の皇太子が渡欧したことは、日誌でも度々登場していました。この渡欧に対して、1月23日の記事で紹介したとおり、フランスとイギリスから答礼使が来日しました。エドワード英国皇太子は、日光・箱根・琵琶湖・京都・鹿児島などを訪問し、この日に大磯駅を通過しました。日曜日にもかかわらず、奉送のため町の関係者が集まったようです。
この時の皇室御料車は英国皇太子の来日に合わせて、国賓用車両10号と食堂車両の11号、寝台車が鉄道省によって製造されました。この御料車は、その後も国賓の接待に使用され、戦後しばらくは連合軍に接収され、司令官やマッカーサー夫人などが使用しました。現在、御料車10号はさいたま市の鉄道博物館に展示されています。
更新日：2022年04月23日