大正10年12月3日
12月3日(土曜日)、午前8時10分出勤。
今日も収入事務を取り扱った。
本日、県税・国税を完納した。
伊藤公爵家より、恩賜の花瓶1対が町役場に寄贈された。
午後2時40分退庁。
午後6時から、小学校において入退兵士の送迎会があった。入営兵士には贈与品があり、逓信省の貯金に関する活動写真の余興があった。
解説
この日、県税・国税を無事完納しました。収入役代理として激務を続けている小見助役はほっとしたことでしょう。
大磯に長年住んでいた、伊藤博文の未亡人梅子が東京に移ってから2か月が経ち、伊藤家から町に花瓶1対の寄贈がありました。この他にも数点の寄贈品があったようで、そのことは後日また日誌に書き加えられています。花瓶の詳細は不明ですが、現在、大磯町郷土資料館にも、伊藤博文ゆかりの品や写真が保存されています。
また今日は、本年度に入退する兵士等のための送迎会が開かれています。余興の活動写真(映画)は、郵便貯金を奨励する内容の物のようです。
参考
大磯町郷土資料館が所蔵する伊藤博文関係資料については、こちらもご覧ください。
更新日:2021年12月03日