大正10年7月1日

更新日:2021年07月01日

7月1日(金曜日)、午前7時50分出勤。

午前中は、戸籍事務として、毎月、監督区裁判所へ送達する届け出の見出しを編成した。

午後1時ちょうどから、高来神社例祭について大磯町大磯氏子総代を役場庁舎に召集。祭りをつかさどる高麗神官から話があり、本年から祭日を1日縮小して、当日に神輿渡御を終了することになった。

山梨陸軍大臣の祝賀会を中郡主催で行う件について、大磯の村井別邸内で宴遊会を開くことになり、会費は一人3円となった。また、大磯町から50円を寄付することになった。

本日の茶菓は新杵に注文し、代金は2円。

午後6時頃散会、帰宅した。

解説

高来神社の例祭(御船祭)の日程を変更することが、神官から告げられました。それまでは、7月18日から2日間かけて祭事が行われていましたが、この年から一日で終了することになりました。現在の祭事の形が、この時から始まったことがわかります。変更の理由は日誌には書かれていません。

中郡主催で祝賀会を行うことになった山梨陸軍大臣は、現在の平塚市下島の出身で、第19代内閣総理大臣原敬の時に、第15代陸軍大臣になった山梨半造のことです(6月30日参照)。在任期間は、大正10年6月9日から大正12年9月2日まででした。

また、祝賀会場に選ばれた村井別邸とは、大磯町の東町にあった村井吉兵衛の別荘のことです。敷地が13,300坪、立派な花園もあって近隣住民にも開放していたと言いますから、こうした祝い事には最適な場所だったのでしょう。主催は中郡役所。出席するための会費が一人3円で、町からもそれなりの寄付金を出すようですので、盛大な祝宴が企画されたと思われます。

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