大正10年6月10日
6月10日(金曜日)
午前、大磯駅発の1番列車で東京へ行く。藤村喜七氏の葬儀へ会葬した。葬儀会場は、青山斎場。
午後7時半頃帰宅。
解説
今日は早朝から、藤村喜七の葬儀へ出かけました。藤村は、西小磯に別荘を持っていた(大正11年刊『大磯案内』に掲載)ので、小見助役が会葬したようです。
藤村喜七は、嘉永4年(1851年)生まれで三重県出身。呉服商の三井呉服店で働いていましたが、同店が日本初の百貨店・株式会社三越呉服店になった時に、推されて取締役に就任した人物です。呉服商だった当時から穏健で、妥協性に富み、仕入れや商品の取り扱いは店内一と呼ばれていたようです。信頼のおける人柄だったのでしょう( 高橋義雄『箒のあと』、76呉服小売報法の改変)。
また、この日は「時の記念日」でしたので、欄外に「10日、漏刻鐘鼓(ろうこくしょうこ)記念日」の記述がありますが、残念ながら町内での行事などは書かれていません。記念日についての詳細は、6月7日の記事をご覧ください。
更新日:2021年06月10日