大正10年4月4日

更新日:2021年04月04日

4月4日(月曜日)、午前7時35分出勤。

本日は、大磯小学校で新入学生の入学式があった。

午後2時半頃、斎藤学校長が正教員の石川氏と女子師範学校卒業生の高部氏と岡野氏と共に、来場した。

本日も、加藤収入役が忌引き欠勤のため、収入事務を取り扱う。

明日から2日間、渡辺戸籍主任は、南部10ヶ町村の戸籍主任による戸籍事務視察のため、三浦郡へ出張の予定。

昨夜の暴風雨で、里道の所々に小破損を生じた。特に、南下町の海水道路の下水土管が破裂したため、長島書記と中西巡視が出張し、修繕に努めた。また、紅葉山付近の小橋が流出した件は、中西巡視が出張し、応急修理を加える予定。西小磯の、本郷へ通じる指定里道に小破損があり、船橋道路工夫に修繕させる予定。

本日は、川崎町長の小林五助氏が来場し、遊興税附加税について質問された。佐藤主任書記が応答した。

午後4時10分退庁。

解説

今日は小学校で入学式がありました。当時の校名は「大磯町立尋常高等大磯小学校」。6歳で入学する義務教育の尋常科(6年間)と、卒業後の進学先の一つである高等科(2年間)が併設されていました。

校長に伴って来場したのは、新任の教師たちと思われます。女子師範学校は当時の教員養成機関の一つで、小学校の高等科から進学して4年で修了し、小学校の教師になりました。師範学校は、卒業後教職に就くことを前提に進学することができました。授業料がかからず、寮生活で生活の心配もなかったため、学業は優秀だが学費が負担できず、進学できない家庭の子女に対する救済策ともなっていました。

前日の雨は暴風雨となって、町内各所に被害をもたらしたようです。現場の状況を確かめ、復旧を急いでいる様子が伝わってきます。ちなみに、「海水道路」は、現在の新島襄終焉の地記念碑脇から海岸へ向かう道路のことです。「紅葉山」は、旧安田善次郎邸の裏山にあたります。

川崎町長の小林五助が質問にやって来た「遊興税」については、3月23日の記事をご覧ください。小林五助は、川崎町長在任中に運河を作り、京浜地区を工業地域にする計画を立てるなど活躍した人物です。

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