大正10年3月12日

更新日:2021年03月12日

3月12日(土曜日)、午前8時30分出勤。

戸籍担当の渡辺書記が、毎月開催される戸籍研究会に出張した。今日の会場は、旭村役場。金子監督書記も出張する予定。

午前10時から中郡役所において所得税法について町村長の会議が行われた。藤田町長と長島書記が出張。

午後0時30分退庁。

解説

100年前当時の大磯町役場には、町長・助役・収入役の三役に続いて、6人の書記が務めていました。改めて紹介すると、次のとおりです。

名前 担当 着任年月 年齢
渡辺定吉 戸籍・兵事・勧業 明治33年(1900)10月 48
長島長吉 衛生 明治37年(1904)5月 43
栢木精 会計 明治38年(1905)10月 61
二宮孝造 不明 大正元年(1912)12月 54
佐藤倉三 税務 大正4年(1915)4月 38
加藤壮作 税務 大正5年(1916)3月 37

書記には、それぞれ担当する事務があり、その事務に応じて仕事をしています。上の表は、助役日誌などからわかる範囲でまとめましたので、まだ、正確にわからないこともあります。ただ、とにかく、当時は、原則として、一つの事務を一人の書記が担当するという体制で、現在の町役場の状況とはだいぶ様子が違うと言えるでしょう。そして、当時の大磯町の場合は、渡辺書記がベテラン書記として、かなり頼りにされていたことがわかります。地方改良会で表彰される候補者になったことも、納得できますね!

今日の記事にある戸籍研究会とは、現在では、戸籍担当職員の連絡会議と言えばいいでしょうか。担当者同士で、町村を越えて仕事の情報やノウハウを共有するのは、100年前も現在も変わりません。金子監督書記は、小田原区裁判所の書記で、管轄町村の戸籍事務を担当する立場にありました。ちなみに、旭村は、現在の平塚市万田や河内、徳延などの一帯にあった村です。

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