大正10年2月7日

更新日:2021年02月07日

2月7日(月曜日)、午前10時出勤。

遅刻した理由は、西小磯小台網の件について、西小磯地区において協議会があったため。

出勤早々郡長に面会し、いろいろと話した上でお願いして、帰場した。

戸籍謄抄本事務に従事。

午後1時から、大磯漁業組合と大磯町との契約1分4厘の件について、町会議員を召集した。役場内で協議したが、要領を得なかった。午後7時30分に散会した。茶菓を三引屋に注文。代金1円50銭。弁当9本を松月から取り寄せ。

来る9日午後1時、茶屋町青年支団が行う団旗祭の招待状を受けた。

解説

小見助役が珍しく遅刻をしました。理由は、昨年暮れから問題になっている、椎野と契約していた西小磯地区の定置網に関する件で、協議会に参加したためです。さらに内容を郡長に報告しています。

大磯では、大正3年(1914)に定置網漁を開始するにあたり、漁業者である大磯鰤敷網組合が、漁業組合に高額な使用料(場所代)を払い、組合はその一部を、町や西小磯地区に分配金として渡すという10年契約をしました。1分4厘=14%とは、その時に決まった町の取り分です。しかし、前年暮れ(大正9年12月)、大磯鰤敷網組合は同業者の丸越漁場と合併して、新会社・相模漁業株式会社を設立しました。そのため、新たな契約として使用料を見直しました。それに伴い、分配金も見直されることになったと思われます。町会議員を召集し協議したようですが、さまざまな考えがあるのか、議員らの意見はまとまらないようです。詳しくは、2月2日の記事にまとめた豆知識もご覧ください。

9日に行うとの招待状を受けた「青年団の団旗祭」。団旗祭の内容についてはわかりませんが、伝統的な若者組に代わり、近代的な青年組織として生まれた「青年団」(女性は「処女会」)は、奉仕活動や社会教育活動を通じて団結し、全国的な組織になりつつありました。大正8年(1919)の明治神宮造営への奉仕活動や、大正14年(1925)の日本青年館建設のための1円拠金活動は、青年団によって全国的に行われた活動でした。

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