大正10年8月29日
8月29日(月曜日)、午前8時15分出勤。
明日30日午後1時から3時まで、渡辺千秋氏の告別式に参列する予定。芝高輪南町の渡辺邸にて。
本日は戸籍謄本事務に従事。
午前中、戸籍研究会の中郡南部10カ町村の主任書記を、大磯町役場に召集する。小田原区裁判所の金子監督書記が横浜地方裁判所ヘ転任されるため、送別会を開催する件について話し合った。出席者については、平塚・須馬・大磯で取りまとめる事になった。
午後0時30分退庁。
午後7時から議員及び区長一同を町役場へ召集。来る9月3日、皇太子殿下御渡欧御帰朝の際に祝意を表するため、相談会を開いた。いろいろと協議した結果、提灯行列を行うことに決定。その方法は、次のとおり。
- 当日は国旗を掲揚し、各家の軒先に提灯を掲げる。
- 午前10時に花火を1発、午後7時に予報として1発上げる。
- 区長が各区を取りまとめ、提灯を照らして、午後8時ちょうどに大磯小学校の広場へ集合。
- 花火1発を合図に、町長の音頭で皇太子の万歳を三唱する。
- その後は、自由解散。
午後11時に相談会を散会し、その後、町会議員は残って費用の件を協議したが、奥山議員の承諾を得ることができず、会議は延期となった。午後11時30分散会、帰宅する。
解説
戸籍研究会でお世話になった小田原区裁判所の金子監督書記が、横浜地方裁判所へ栄転するようです。
9月3日に、ヨーロッパを訪問していた皇太子が帰国することを祝うため、提灯行列が行われることになりました。その流れは、各戸で国旗を掲揚し、提灯を掲げ、各区を単位として小学校に集まり、町長の音頭で万歳三唱するというものでした。
統監道が開通した時も、同様のお祝いが行われています(8月21日参照)。当時の祝賀行事の定番は、提灯行列と万歳三唱だったようです。
更新日:2021年08月29日