大正13年12月12日
12月12日(金曜日)、午前8時40分出勤。
午前9時、渡辺書記が出勤し、早々に私用のため平塚へ行った。
本日は、家督相続分家の副本を裁判所に送付する業務に従事した。
午後2時から、税務署の移転問題並びに郡長・警察署長異動の件を協議するため町会議員を役場に召集した。出席者は奥山・出口・脇・大内・三宅・二宮・渡辺・鈴木・柳田・小見の10名で、藤田町長も参加した。町長より主務省へ留置している陳情書を提出すること、議員側より役場吏員の出勤簿の乱雑な記入等について注意を受けた。併せて関東銀行休業の件など2、3件を協議した。会用に新杵へ茶菓子として羊羹を注文し、松月へ11名分の夕食を注文した。午後9時半頃に散会した。
解説
大正13(1924)年に厚木税務署が大磯税務署に合併されたものの、愛甲郡及び津久井郡側が不便なため、厚木に税務署を移転させようとする動きがありました。税務署の移転問題とはこのことだと思われます。大磯側は、陳情書を提出し、移転を阻止すべく活動しています。また、郡長・警察署長異動や関東銀行の休業など協議する事案が山積みです。
参考
鈴木昇『大磯の今昔』9、p130~133
更新日:2024年11月12日