大正9年7月9日
7月9日(金曜日)、午前7時30分出勤。
午前8時、大磯小学校にて、国勢調査会講習会に参加した。午後3時30分散会。調査委員に、日色の弁当を出した。
午後4時から、大磯警察署長と警部補を歓迎するための発起人会を、役場楼上で開いた。会費は2円。11日午後に開催予定。
午後7時帰宅。
解説
この年の10月、日本で初めての国勢調査が行われました。周知のために、ポスターや記念絵葉書が作られ、宣伝の歌や都都逸(どどいつ)まで作られたといいます。この日に開かれた講習会も、朝から一日がかり。料理屋から弁当も取り寄せています。調査員を拝命されることは、大変名誉なことであったため、記章を胸に付けて調査活動を行い、関係者には、後日、栄典記念章も授与されました。
現在も、行政と警察の協働関係はあると思いますが、当時は今以上に結びつきが強かったと思われます。この日の欄外には、今後のために氏名をきちんと記録しておきたかったのでしょうか、「新署長大川重廣・警補大野清太郎」との覚書があります。ただ、実は、6月8日に警部補の異動が決まったときは、大野を天野と書いていました。どうやら、大野が正しかったようです。
更新日:2020年07月09日