大正14年6月26日
6月26日(金曜日)、午前7時50分出勤。
本日、中西巡視より、旅行中の病人の引渡しについて報告があった。
大正14年6月20日に、中・愛甲・津久井3郡の所得税調査委員の正・補欠改選が行われた。大磯税務署において、岩崎署長が会長、大橋宇左衛門・佐野音次郎が立会人となり、以下のように決定した。
〈正員〉
候補者名 | 票数 | 出馬場所 |
原田啓治 | 241 | 平塚 |
小林栄太郎 | 167 | 依知 |
福井卓弥 | 142 | 豊田 |
佐野茂政? | 98 | 秦野 |
杉崎源蔵 | 53 | 吾妻 |
〈補欠員〉
候補者名 | 票数 | 出馬場所 |
杉山正二 | 220 | 平塚 |
花井安五郎 | 177 | 比々多 |
難波理輔 | 163 | 荻野 |
高橋元次郎 | 66 | 南秦野 |
宮代新太郎 | 37 | 大磯 |
以上は、貿易新聞に掲載された。
午後1時から町会を開催し、上水道敷敷設について協議し、試掘費3000円についても異議なく可決された。出席者は曽根田・山梨・中西・真壁・脇・宮代・小島玉・宮代喜・柳田・安部川の10名だった。会用に1円50銭分の茶菓子を用意した。午後5時頃に終了した。終了後、海水浴場出方が浴場開きの余興寄付金を持参し町役場ヘ来場した。助役町長代理として領収証を発行した。寄付金は、南分として金370円50銭、北分として金336円、計706円50銭を加藤収入役に保管させた。
午後5時半頃に退庁した。
解説
中・愛甲・津久井3郡の所得税調査委員の選挙の結果が、貿易新聞の記事になりました。時々、助役日誌に出てくる「貿易新聞」は、現在の「神奈川新聞」のことです。「横浜貿易新報」「横浜貿易新聞」を前身として、昭和17(1942)年に「神奈川新聞」となりました。当時から横浜を本拠地として、神奈川県内の地域に根差した新聞社でした。中郡の所得税調査委員の選挙は、大磯町役場でおこなわれました。それぞれの郡で選挙がおこなわれ、その結果をまとめたのが記事の内容です。
更新日:2025年06月06日