大正14年6月20日

更新日:2025年05月18日

6月20日(土曜日)、午前7時30分出勤。

午前8時から午後3時まで、所得税調査委員改選につき町役場会議場において、町長が選挙長となり、立会人奥山絢三・岩田綱吉の両名が立会のもと、選挙を実施した。選挙開票結果は以下の通りであった。正員は、原田敬治26票、杉崎源蔵13票、杉山正二24票、補欠は、宮代新太郎8票、藤田文次郎1票、山口正二1票、関野増蔵1票、原田敬治2票、奥山絢三1票、大内留吉1票だった。大磯町の総数は80票で、うち投票数40票、有効40票だった。午後3時に閉鎖した。

本日、県衛生課の矢澤光蔵氏が来場し、当町の衛生事務を調査された。

午後5時半頃に退庁した。

解説

所得税が日本に導入されたのは明治20(1887)年のことです。当時の税制では、地租・酒税の比重が大きく地主層の負担が非常に重かったので、所得税導入によりこうした不公平を是正する効果も期待されていました。所得税は、明治32(1899)年の全面改正などを経て現在の形へと移行していきます。戦前までの所得税と現在の所得税で大きく異なる点は、所得の調査に当たった所得税調査委員の存在です。所得税調査委員は、各郡区役所の管轄内に7名以下が置かれ、毎年調査委員会を開いて所得税に関する調査を行いました。調査委員は選挙人・被選挙人とも所得税を納める者で、郡区内に住む25歳以上の男子が対象となっていました。納税者の互選により選挙人を選び、さらにこれらの選挙人が調査委員を選挙する間接選挙でした。

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