大正14年5月28日

更新日:2025年05月01日

5月28日(木曜日)、午前7時30分出勤。

本日は、普通事務に従事した。

午後1時頃から、宮代町長は長島書記と共に倉知氏を訪ね、宇野別邸の下道路の件について面談と実地踏査をして、午後3時半に帰場した。

町長は帰場途中、三井弁蔵別邸へ立ち寄った。

本日、愛国婦人会員篤志者に対し、兵庫県震災の救恤のため、1人金50銭以上の寄付の依頼を通知した。

午後7時から町会議員並びに各区長を召集し、山陰道震災の義捐(ぎえん)金について相談会を開いた。郡として各町村へ一戸10銭ずつの寄付と、個人の救恤は自由であることを決議した。午後9時過ぎに散会したが、宮代町長は海水浴場委員を残し、本年の海水浴場について種々協議を重ねた。後日正式に委員を召集すること、県へ陳情書を提出する必要があること、来る30日に県へ出張することを決めて散会した。同時に退庁した。

解説

宮代町長が訪れた宇野誠氏の別邸は東小磯にあったようですが、詳細はわかりません。帰りに立ち寄った三井弁蔵邸ですが、弁蔵は、三井小石川家三井養之助(高明)の長男です。三井物産ニューヨーク支店に勤務し、三井幹部の1人でした。養之助が明治33(1900)年に東小磯に別荘を構えました。大正11(1922)年発行「大磯案内」では、長男弁蔵氏の所有となっています。昭和18(1943)年には売却されました。

また、山陰道震災とは、大正14(1925)年5月23日午前11時11分に、兵庫県但馬地方北部で起こった地震です。地震の規模はマグニチュード6.8で、特に被害が大きかったのは日本海側の豊岡・城崎地方でした。倒壊・半壊率が高く、さらにお昼の炊事中と重なり、火災の発生によって被害は甚大でした。

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