大正14年4月1日

更新日:2025年04月01日

4月1日(水曜日)、午前7時50分出勤。

本日、毎月裁判所に送る届書を調製した。

本日、渡辺書記と加藤書記は、西小磯ヘ家屋調査のため出張した。

長島書記と平田公介氏は、隔離舎道路を土木請負業者と共に踏査し、あわせて病舎新築の見積りを調査した。

池田成彬別邸内里道の件について、安室同邸留守居に面談のため、午後3時半に早退した。「明日頃に主人は来磯する予定なので、その時にじっくりとご相談させて頂きたい」との事にて帰宅した。このことについて、岡田町長に復命する予定である。

解説

大正14年度が始まり、土木関連の仕事が増えてきています。隔離舎の新築や道路整備を進め、家屋調査にも取り掛かりました。平田公介は、長らく南下町の区長を務め、大正10年からは町会議員になった人物です。

また今回は、池田成彬の別荘に関連する話が出ています。元々この場所は西園寺公望の別荘で、茅葺の建物がありました。滄浪閣の西隣(西小磯68)だったので「隣荘」と呼ばれていました。大正6(1917)年に実業家の池田成彬が譲り受けましたが、関東大震災で被災し、昭和3(1928)年頃、建物は東小磯山手にあった「池田農場」に移築したと言います。現存している洋風建築の建物は、昭和7(1932)年に竣工しました。この建物は、「神奈川の建築物100選」に選ばれましたが、一般公開する機会がほとんどありませんでした。現在は「明治記念大磯邸園」の一部として、一般公開に向けて修復作業が進められています。

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