大正14年8月5日
8月5日(水曜日)、午前8時出勤。
本日は、小学校において陸軍簡閲点呼があった。宮代町長・渡辺主任書記・加藤書記・小見雇が出張した。
午前8時頃、岩崎邸執事の萩原唯一氏が来場し、同高輪邸焼失見舞いの謝礼を町長に述べられた。町長不在のため、名刺を置かれた。
本日、神奈川県内務部土木課の平川良之氏が来場した。水防組合の件について依頼することがあるとして町長に面会を求められた。
午後1時半に退庁した。
解説
小学校で行われた「陸軍簡閲点呼」とは、在郷軍人(平時は民間人として生活し、戦時や有事の時に召集される退役軍人・予備役・後備役の軍人)を定期的に召集して訓練等をすることです。
また、岩崎家の執事が、火事見舞いの礼を町長に述べに来たようですが、残念ながら詳細はわかりません。
さらに、県土木課の担当者が、町長に何を依頼しに来たのかは不明ですが、「水防組合」とは、この当時「水害予防組合」として町村や地区単位で組織を作り、地域の治水に貢献した任意組合のことと思われます。なお、現在の「水防団」は、国土交通省の管轄下にある水防に関する防災組織で、この当時のものとは異なります。























更新日:2025年07月04日