大正13年5月10日
5月10日(土曜日)、午前5時50分出勤。
本日は、衆議院議員総選挙。
神奈川県第6区・中郡候補者は、小塩八郎右衛門・山口佐一・渡邉剣之丞・中川隣之輔氏の4名。
午前正7時より藤田町長が選挙長となり、立会人は、小島栄太郎・宮代治右ヱ門・荻野誠一・柳田良平・山梨角蔵氏の5名。二宮主任書記・長島・栢木・渡辺定吉及び小見雇いの4名は、町役場内投票所に勤務した。
午後正6時、無事閉鎖し、投票箱管理は、町長並びに助役。立会人は、宮代治右エ門・長島書記で、小見雇い及び大磯警察署より巡査が出張し、楢原・多谷・上島の3巡査が交代で、徹夜警固をした。
本日は、中郡役所より、岡田郡長・郡書記山本六郎の両氏が出張された。
11日午前7時過ぎ、無事投票箱を、藤田町長・長島書記・宮代立会人・楢原巡査と共に中郡役所ヘ護送。
午前8時半頃退庁。
解説
衆議院議員総選挙(第15回)の日がやって来ました。町役場内に投票所を設け、早朝から町長・助役・書記を始め、郡長・郡書記、警察署の巡査等が投票を見守り、徹夜で投票箱を警護するなど、緊張感が感じられます。そして日誌には、翌11日の様子も書かれています。早朝、投票箱は中郡役所へ護送されました。当時の役場は駅前に、中郡役所は現在の図書館の所にあり、100m程しか離れていません。投票箱は、皆で歩いて運んだのかもしれません。
なお、翌11日は日曜日のため、開票は12日(月曜日)になります。この選挙の場合、神奈川県第6区・中郡では、立候補者は4名。当選枠は1名でした。大磯から立候補したのは、中川隣之輔。彼は、前々回(第13回衆議院選挙)に当選して1期務め、今回は再挑戦でした。さて、当選したのは誰なのでしょう...。結果は12日までお待ちください。
更新日:2024年04月25日