大正13年5月8日
5月8日(木曜日)、午前8時30分出勤。
午前8時58分・大磯駅発の列車で、藤田町長は本県庁へ出頭。理由は防波堤建築の件である。
午後2時半頃、朝倉氏が来場し、町と中川氏に対する考えについて、町長に面会を求められたが町長不在のため、すぐに帰宅された。
午後3時半頃、町長が帰場されたので、すぐに復命した。
午後4時40分退庁。
解説
震災で、大磯海岸の防波堤は大きな被害を受け、大規模な修復工事が必要でした。資金の調達は、県からの借入れになりますので、町長が県庁へ出向いたのでしょう。町長の留守中、面会にやって来た朝倉氏とは、元大磯小学校長・朝倉敬之。中川氏とは関東銀行の支店長で、元町長(第8代・明治40年12月3日~44年8月16日)。県会議員を2期(明治44年9月~大正8年9月)務めた中川隣之輔のことでしょう。二人とも、町の行政に深い関りと影響力を持つ人物であり、更に中川隣之輔は、2日後に投票が行われる衆議院議員選挙に立候補しています。彼は、前々回(第13回衆議院議員選挙)で当選して1期務め、今回は再挑戦です。
更新日:2024年04月25日