大正13年3月8日
3月8日(土曜日)、午前8時40分出勤。
中郡長による大磯町役場巡視があった。午前10時に郡役所から大島・木内・根岸の3人の郡書記が来場し、会議室で事務調査を実施した。午後3時頃から岡田中郡長も出席し、午後4時に無事終了した。
午後4時30分退庁。
解説
この日は郡による事務監査がありました。当時の町役場は現在のように地方自治法によって運用されているわけではなく、「自治」によって行われる事務内容はほとんどありませんでした。町役場はあくまで、国→県→郡→町の順に位置付けられた国の末端組織であり、上位官庁からの命令と、上位官庁への事務報告は絶対でした。
そのような背景を考えると、この日の郡による事務調査とは、小見助役をはじめ、町役場の吏員たちを緊張させるものであったのでしょう。「無事終了」という言葉に安堵感を読み取れます。
ところで、当時、郡はすでに、前年(1923年)4月1日に行政としての役割が廃止され(郡制廃止)、この時期は残務整理として郡役所のみが機能していました(郡制の廃止と共に郡会は廃止)。
更新日:2024年03月08日