大正13年8月10日

更新日:2024年06月29日

8月10日(日曜日)、午前7時50分出勤。

本日は日曜日にも拘らず、役場吏員を臨時召集し、県知事の来場を待ち受けた。

午後1時20分頃、知事が来場された。随員として内務部長・警察部長・秘書官・郡長・大磯警察署長・郡書記ら10数名も来場した。復旧復興並びに防波堤及び海岸築港設計など、様々な質問があり、藤田町長が、これに応答した。 知事並びに随員に、大磯みやげ「さゞれ石」や絵葉書などを贈った。

午後3時頃帰宅した。

解説

今日は、日曜日ですが昨日に引き続き県知事の清野長太郎と町長が面談し、復旧復興計画について質疑応答が行われました。郡や警察の関係者らも一同に会した重要な会議だった様子がうかがえます。この日の小見助役は朝早くから出勤して、吏員らと共に待機しています。日誌の記述は簡潔ですが、2日間にわたり、知事が臨席する復興会議を対応するのは大変だったのではないでしょうか。

大磯みやげとして贈られた「さざれ石」は、現在の国道1号線・照ヶ崎海岸入口の角にかつてあった菓子屋「壽堂」で製造販売されていた飴菓子です。古くから大磯海岸の砂利石は、その色合いの美しさから観賞魚水槽の底砂や建材として使われ、「大磯石」(五色石)と呼ばれていました。その美しい色石そっくりに模して創られた飴菓子に、「さざれ石」と名付けたのは、大磯海水浴場を提唱した医師である松本順だと言われています。

参考

『大磯町史民俗調査報告書五 大磯の民俗(二)大磯・東町・高麗地区』 P.130

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