大正13年6月6日

更新日:2024年05月08日

6月6日(金曜日)、午前8時30分出勤。

渡辺定吉書記は、度量衡検査のため本県ヘ出張した。

本日、海水浴場更衣所の天幕購入のため、店員2名が名刺をもって藤田町長に面談した。

午後0時22分、皇后陛下が沼津御用邸へ向かわれた。町長と共に奉迎した。

午後1時半頃、本県属の進藤芳郎氏が来場し、選挙名簿の閲覧をされた。

午後2時14分、無事退場された。

午後3時30分、土木派出所の大坪技手他1名が来場し、海岸防波堤とその他の工事について、町長と相談された。

午後4時30分退庁した。

解説

今日は、書記が「度量衡検査」の為に、県庁に出張しています。日本における度量衡は、明治時代に古くからの尺貫法に基づいて定められましたが、一方でメートル条約にも加盟していたために、法律を改正してメートル法も公認するという二元的な体制になりました。さらに、米・英のヤード・ポンド法も法改正で公認される事態になり、とうとう3つの単位が並立し、混乱を生じていきました。

大正時代に入って工業が盛んになると、工業品規格の統一を図る目的からメートル法に1本化する動きが高まり、大正10年(1921年)4月11日に、新たな「度量衡法中改正法律」(大正10年法律第71号)が公布され、ちょうどこの大正13年(1924年)7月1日から施行されることが決まったところでした。渡辺書記が県庁へ出向いたのは、新たな法律の施行が関係していたのかもしれません。

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