大正12年10月16日

更新日:2023年10月16日

10月16日(火曜日)、午前8時20分出勤。

佐藤・長島・加藤の3書記と中西巡視の4名で、亜鉛板引取りのために海岸へ出張する。梅田雇は寄贈品の醤油27樽・ビン詰27樽を受取るため、茅ヶ崎町へ出張する。

午前11時頃から復興委員の三宅・郷土・二宮・奥山の4名、藤田町長と共に会場設営費用・その他震災横死者追悼会の件を協議する。来る19日午後3時から追善会を営むこととなる。午後4時頃、伊沢妙輪寺住職が町役場に来場。各寺院との協定を委任する。午後4時50分、退場。

西小磯地区で慰問品の抽籤を行い、各被災者へ配布する。

午後5時頃、退庁。

解説

建物の補修用の亜鉛板(トタン)が届きました。「罹災救助金の請求明細」(『大磯町史』3、p.650-651)によれば、亜鉛板260枚を被災者に対して、1枚2円で提供したようです。被災家屋26戸に10枚ずつ配布されました。

また、「震災復旧の推移につき報告」(『大磯町史』3、p.647-648)には、9月13日に中郡役所を通して亜鉛板7,000枚と釘20樽を注文していますが、まだ一部しか届いていないとの記載があります。多くの人が家の補修もままならないようです。

梅田雇が慰問品を茅ヶ崎まで受取りに出張しますが、「震災費収支決算書」(『大磯町史』3、p.656-659)によると、茅ヶ崎町へ慰問品を受取に行くために、馬力車・牛車(ぎっしゃ)が幾度も往復しています。運搬費は馬力車1台6円ぐらいでした。道路に地割れなどの被害も残るなかで、牛・馬のお蔭で慰問品やミルクなどが被災者へ配布されました。

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