大正12年5月1日
5月1日(火曜日)、午前8時30分出勤。
本日、藤田町長は出勤。
戸籍編成と謄抄本事務、毎月裁判所へ送る書類の見出しを作成した。
午前中、北下町衛生組長・岩田綱吉と同組員・諸星栄太郎の両名が来場。下水補助金の件について、尽力してほしいと依頼して帰る。
午後4時10分退庁。
解説
今日は、北下町の下水道について補助金の要請がありました。
100年前の当時は、東京など一部の都市以外は上下水道がまだ完全には整備されておらず、大磯でも庶民の家では飲料・生活用水に主に井戸が使われ、下水は浄化処理されずに雨水と共に排水していました。そのため大雨になると下水溝からあふれた水が井戸や家屋などに流れ込み、特に夏場は度々腸チフスなどの感染症が拡がりました。対策の一つが予防接種で、この後実施されていきます。
依頼に訪れたのは町内の衛生管理を担っていた人たちです。暑さが本格化する前に何とかして欲しい、という思いがあったのかもしれません。
更新日:2023年05月01日