大正12年2月21日

2月21日（水曜日）、午前9時出勤。

戸籍謄抄本に従事する。

午前11時頃、岩崎邸内の敷地懇請地について、委員の青木・郷土・渡辺・二宮・大内・町長・助役・斎藤校長・長島書記と共に現地を確認した。萩原執事が明日岩崎本邸へ出向き、この件について具体的に伝えてくれる予定。町役場に戻り、松月の弁当を5本注文、午後1時半頃散会する。

本日午前11時頃、加藤書記は小田原の間中病院へ、栢木書記を見舞いに出張した。

午後4時10分退庁する。

前日に続き小学校の敷地拡張のため、担当委員青木・郷土・渡辺・二宮・大内・藤田町長・小見助役・斎藤校長・長島書記の総勢9名で、岩崎別邸を訪ねています。岩崎家の土地の一部を融通してもらうため、実際の場所の確認をすることが目的です。具体的な場所と広さは書かれていませんが、岩崎家の萩原執事が東京の岩崎本邸ヘ出向き、岩崎久弥（三菱3代目当主）にこの件の具体的な話をしてくることに決まりました。良い回答を期待したいですね。

岩崎本邸は、東京都茅野町（不忍池の南西）にあり、江戸時代の高田藩主榊原家中屋敷だった家を三菱創始者・岩崎弥太郎が購入しました。さらに明治29年（1896）弥太郎の長男・久弥が洋館を建てました。設計者は大磯に別荘があったジョサイア・コンドル（イギリスの建築家）によるもので、現在は旧岩崎邸園として公開され国の重要文化財となっています。

1月中旬からお休みがちだった栢木書記は、病気で入院してしまいました。加藤書記は入院先の間中病院へ見舞いに出かけました。間中病院は小田原市本町（国道1号線沿い）にあり、現在も開院しています。