大正12年1月4日
1月4日(木曜日)、午前8時出勤。
午前8時より大磯町消防組出初式があった。町役場から例年通り祝儀金10円を支出した。13日には、大磯警察署管内消防組連合の演習がある予定なので、器具の点検は省略し、放水試験を三沢川にて挙行した。町役場前へ各部が整列し、梯子乗りの曲式を行った。終了後、各部へ引揚げた。
午後0時30分退庁。
解説
現在も、正月恒例の行事として「消防出初式」が行われますが、100年前の当時は、役場前で「梯子乗り」の技が披露されていたようです。
この年、例年と違っていたのは、放水試験をしていることです。現在の三沢川は、山王町と神明町の境にある小さな流れですが、当時は裏山から続く沢でしたので、放水試験も行えたのでしょう。 この時使われた消防ポンプがどのような物だったのか、詳細は不明ですが、この頃から消防の装備も昔ながらの斧や木製の手押しポンプから、馬が曳く蒸気式のポンプ車、さらに自動車へと変わっていったようです。
更新日:2023年01月04日