大正12年6月25日
6月25日(月曜日)、午前8時40分出勤。
本日渡辺書記は出席。戸籍謄抄本事務に忙殺される。
午後3時から海水浴場実行委員会を町役場で開催、海水浴場の設備について協議を重ねる予定。海水浴場実行委員会の出席者は三宅・郷土・青木・藤田町長・小見助役、欠席は渡辺・脇。いろいろと設備について協議した結果、海水浴場の出方一同と監視人の加藤福次郎を委員会へ召集。本年度の設営について実行委員から説明があった。
- 各出方は、店に電灯を設置すること。
- 交代で、午後11時頃まで海水茶屋を監視すること。
- 近日中に、前年の通り、町と契約を交わすこと。
- 来年度からは、海水茶屋出方の選定を公入札で決定すること。
- 本年は、公認食堂を長生館出張所に設置すること。
- 鈴木掛茶屋は、事務所の北方ヘ設置すること。
- 花水川渡船を設営すること。
その他、いろいろと協議を重ねる。
海水浴場事務所員は、杉山文五郎氏に委託する。大磯案内所員は、役場吏員が担当し、双方を掛け持ちにする。『大磯案内』の印刷は、実行委員三宅氏に委任する。
茶菓子代1円、新杵で購入。松月亭の弁当5本を注文、1本80錢。午後7時頃散会。藤田町長は、午後10時頃まで引続き執務された。
営業税調査委員選挙の件で吾妻村役場へ出張した際の出張旅費を受領した。
解説
本年度の海水浴場開場に向けて、町の関係者の意気込みが伝わります。海水浴場実行委員会は増加する海水浴客に対応するため、いろいろと立案しました。大磯駅には案内所を設け、『大磯案内』冊子を印刷注文して、各方面に配布予定。長生館の出張所には公認食堂まで設営され、各海水茶屋運営者(出方)も、来年度は公入札で選定されるようです。その内容は、多岐にわたっています。
更新日:2023年06月25日