大正11年11月7日

更新日:2022年11月07日

11月7日(火曜日)、午前8時50分出勤。

県下鎌倉郡戸塚町町長 杉山助・同町会議員 山埜井惠介氏他数名、大磯町役場建物視察のため来場した。9時に視察を終了し、町長に面会を求めて退出。大磯駅発9時40分の列車で、足柄村役場ヘ同様の件で視察に向かった。

本日は普通事務に従事。加藤収入役欠席のため、収入事務を取り扱う。

午後3時19分の上り列車で、西小磯の西方金策君が朝鮮・羅南(ラナム)から除隊し休郷したので、停車場で出迎えた。同時刻に退庁し、これに参加した。

解説

今日は、鎌倉郡戸塚町(現・横浜市戸塚区)から、町長や町会議員等が町役場を視察にやって来ました。町役場は、当時まだ築2年しか経っていない新しい建物でしたので、参考にしたいところがあったのでしょう。

町長の杉山助は、前職は鎌倉郡書記だった人物です。大正6年(1917年)5月23日付けの日誌に、やはり視察が行われ、郡書記として名前が記載されています。

また今日は、軍を除隊してきた兵士を駅まで出迎えに行っています。「朝鮮・羅南」とは、現在の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の北東部にあった地区の名称で、100年前の当時は日本の統治下にありました。国境警備の拠点であり、軍都として多くの日本人が居留していました。1915年(大正4年)から、日本陸軍第19師団が置かれていましたので、そこから帰国してきたと思われます。

参考

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