大正11年10月30日
10月30日(月曜日)、午前8時30分出勤。
戸籍事務を取扱う。
午後0時30分、中郡役所の主催により大磯小学校で試食会があり、藤田町長が出席する。
午後3時頃から、漁村調査委員を役場に召集(宇留島・柳田・二宮)、中郡役所からは秋山・高橋郡書記がみえて、役場楼上においていろいろと説明があった。茶菓1円分を新杵から購入。
午後4時半頃散会、帰宅。
解説
尚歯会の準備のためでしょうか。試食会が行われています。日誌の中で、尚歯会の試食会が記載されることは、これが初めてです。これまでの尚歯会の参加者から、いろいろとメニューについて要望があったのかもしれません。
漁村調査委員会は内容がよくわかりません。『大磯の今昔』(九)によると、大正10年(1921)の職業別調査では、漁業435戸(家族数は1,912人)、漁船数の内、動力を持たない船は227艘、蒸気機関を有する船は2艘、発動機を有する船は0艘で、合計229艘となっています。漁網については、地曳網13統、手繰網9統、大謀網1張、棒受網5となっています。漁獲高のトップはブリで163,800円、真イワシが25,000円、 アジが21,450円等、水産加工品の蒲鉾や竹輪は5万円でした。
参考
鈴木昇『大磯の今昔』(九)p.31~37
更新日:2022年10月30日