大正11年10月7日

更新日:2022年10月07日

10月7日(土曜日)、午前8時20分出勤。

渡辺書記は戸籍研究会のため土澤村役場に出張、参加した。

本年度入営壮丁の戸籍謄抄本21通ができあがった。

三宅悌吉の勧誘によって、町役場において萬朝報社債金50円を申し込む。申込証拠金5円を払込み、来る11月10日に全部払込む予定。1か年据置、8分の利付である。

午後3時10分退庁。

解説

一昨日5日の日記で、「担当書記が不在のため忙殺した」と書いている入営準備のための戸籍謄抄本ができあがりました。21通は、徴兵された人数分でしょうか。

また今日は、債券の申し込みをしています。「萬朝報(よろずちょうほう)」は、1892年(明治25年)に東京で創刊された日刊新聞(発行所は朝報社)で価格が安く、ゴシップ記事や翻案小説、相撲や将棋の記事などで人気を博したようです。しかし調べてみると、この時すでに、創刊者で執筆の中心人物でもあった黒岩涙香(くろいわ・るいこう)は亡くなり(大正9年<1920年>10月6日没)、次第に経営は悪化し始めていました。

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