大正11年10月2日

更新日:2022年10月02日

10月2日(月曜日)、午前8時20分出勤。

午前9時から大磯町消防器具点検があった。藤田町長が参加した。助役は公用多忙のため参加しなかった。午前11時30分に散会し、検閲を済ませた上で町長は帰庁した。

北下町で腸チフスの患者が発生し、隔離舎へ入院させた。昨夜、茶屋町の腸チフス患者が亡くなった。

大正11年度トラホーム検診を実施。町内の壮丁は、吾妻村小学校にて行った。中西巡視と加藤書記が出張した。

解説

100年前の当時の消防組織は、警察署の監督下にあり、町内ごとに消防組として組織されていました。器具類は警察署脇の小屋に収納され、点検整備や費用は町の負担でしたので、町長が検閲を行っています。

10月に入りましたが、腸チフスの感染拡大は収まらず、死者が出ています。また、トラホームも伝染性の眼病で、当時は罹患率が高い疾患でした。有効な治療法が無いため失明することが多く、大変恐れられていました。対策のため、1919年(大正8年)3月に、結核予防法と共にトラホーム予防法が公布され、徴兵時や学校でのトラホーム検診と予防方法の普及が図られました。法に基づき、徴兵対象の青年達に、感染しやすい集団生活となる入営前の検査を行っていることがわかります。吾妻村は、現在の二宮町です。ちなみに、現在トラホームは適切な治療を受ければ治癒する病気になっています。

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