大正11年9月8日
9月8日(金曜日)、午前8時出勤。
午前9時より水島高等刑事来場。町有志者の身元を調査した。
午前11時頃、南・北下町の大下水破損の個所を、長島書記と一緒に調査した。立会人は、真壁区長・福留由五郎・小巻請負人等。近いうちに修繕の個所の見積書を提出する予定。午前11時50分、役場に戻った。
午後1時、藤田町長は小学校へ出かけ、体操講習会に参加した。
午後2時半頃、端山郡書記と共に、高麗善福寺へシロアリ予防のため出張した。
午後3時10分退庁。
解説
身元調査に来場した「高等刑事」とは、警察の組織の中で、特に政治活動や国家主義運動を取り締まるために置かれた「特別高等警察」の刑事を指すと思われます。この年大正11年(1922)、全国の主要府県の警察部に「特別高等課」が設置され、神奈川県にも置かれましたので、刑事による調査があったのでしょう。
この日の小見助役は、下町の下水の破損個所を区長らと確認しています。下水の不備は、腸チフスなど感染症の蔓延に直結しますので、工事は急がなければなりません。 また、シロアリ被害の対策もしています。善福寺は、現在も高麗にある浄土真宗の寺院です。
更新日:2022年09月08日