大正11年7月10日
7月10日(月曜日)、午前8時40分出勤。
西小磯八坂神社の祭典。
午前10時頃、本県職員で衛生試験所技師(内務省東京衛生試験所勤務)・理学士の四方(しかた)敬一氏と、同技師(神田和泉町東京衛生試験所勤務)植木良佐氏が、海水浴場衛生視察のため出張され、藤田町長は渡辺書記と一緒に現場へ出張された。
今日は祭礼のため、午後1時30分に退庁した。
解説
今日は、海水浴場の衛生検査が行われたことが記されています。現在も行われている水質検査が、この当時から行われていたことがわかります。なお、この検査は大磯ばかりでなく、近隣の片瀬・鎌倉・逗子・葉山・三崎の全6か所で、他にも空気・飲料水(井戸水)・販売されている牛乳について検査が行われています。 この時の検査結果の詳細については、「横浜貿易新報」(大正11年9月18日付記事)に掲載され、それによれば、大磯は海水の質は良好と判断されました。ただし、雨天時に近接する町家の汚水が流れ込み、汚染されると分析されています。
参考
飯田福信・佐川和裕「新聞記事に見る大磯海水浴場事情」(大磯町郷土資料館『年報』平成21年度) (PDFファイル: 6.6MB)
更新日:2022年07月10日