大正11年7月4日
7月4日(火曜日)、午前7時50分出勤。
戸籍編成に従事した。
別荘所有者の薄井佳久氏が亡くなり、明日5日に大森の自宅から出棺、青山斎場で葬儀が行われる予定。都合があるため、渡辺書記が参列することになった。
本日、官報により一般官署の時間が改正された。
午後4時10分退庁。
解説
薄井佳久(うすい・よしひさ)は、1858年(安政5年)に東京の士族の家に生まれ、後に実業家となった人物です。 明治製糖株式会社、日本火災保険株式会社などの取締役を歴任しました。1898年(明治31年)5月、大磯町の東小磯の土地を購入し、別荘を建てています(『大磯の今昔』(四)、p.229)。
この日、官報が発布されたと書かれていますが、これは「官庁執務時間並休暇ニ関スル件」(閣令第6号)のことで、それまで勤務時間が季節によって1年に4回変わっていましたが、それが2回になりました。休日を除き、平日は午前9時から午後4時まで、土曜日は午後3時まで。夏季の7月11日から9月10日までの期間のみ変更し、平日は午前8時から午後3時まで、土曜日は12時(正午)までとなりました。
更新日:2022年07月04日