大正11年5月12日
5月12日(金曜日)、午前7時50分出勤。
午前9時ごろ、杉原医師から、小生の妻が腸チフスに罹り、隔離舎へ入院させたいとの連絡があり、すぐに承諾書を提出した。
午後0時30分に帰宅し、自宅を消毒した。
解説
小見助役の妻が腸チフスに感染しました。腸チフスは死に至ることもある危険な感染症であり、感染者の隔離や住居の消毒などが徹底されていました。また、小見助役は日誌に腸チフス患者の情報を逐一書き込んでいますので、それだけ重視していたことがわかります。なお、「承諾書」とは、隔離舎への入院の承諾書のことです。
更新日:2022年05月12日